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わくわく働く社会を創る。そう決めて起業しました。社内ヘルスケアだけでなく人事総務の領域全般、医療や病院管理とお話しましょう。

ビールの売り子「トップセールス」と「新人」の3つの大きな違い

おはようございます。

昨日、ある番組で楽天のビールの売り子の違いを放送していました。トップセールスの子と新人の子の違いについてやっていました。本当に感動するくらいトップセールスの売り子が凄いんです。

 

昨日やっていたのは、仙台にあるコボスタ球場のこの子。

日経BPさん無断になりますが、これ↓↓↓

http://business.nikkeibp.co.jp/article/campanella/20140910/271069/18.jpg

 

何が凄いのか。

ひとことで言えば、『球場に来ているお客さんの目線でベストなタイミングで”そば”にいる』んです。

 

 

 

トップセールスの売り子:200杯、新人:100杯の差

球場のビールの売り子って15キロのサーバーを背負って決められた枠内を歩きまわって販売するようです。1杯700円であれば、200杯で14万円売上ていることになります。

売り子は、インセンティブ制があって、ビール1杯20円くらい、トップセールスの売り子は、試合時間前と中の全工程5時間で約3万円もらえるようです。

そんなインセンティブが「超」働いている球場のビールの売り子の超仕事術が半端無いんです。

その番組で紹介していた内容をいくつか紹介します。ビールの売り子から学んで、納得することいっぱいありました。世の中にはいろんな仕事がありますが、やっぱり本質は同じなんです。

 

news.infoseek.co.jp

 

 

 

ひとつめ:「売上=客単価 × (新規+リピーター)」がよくわかっている

当たり前ですが、客数って、新規数とリピーター数しかいません。特に球場の試合前2時間からの勝負は、主にこのリピーターを獲得するようです。

顔見知りになったお客さんと唯一しっかりと関係性を構築して、さらに球場全体どこでも売ってよい唯一のチャンスとのこと。

いかにリピーターを増やすのか、トップセールスの売り子は、「約束」と「顔見知り」のふたつで効率的に球場全体を回っていきます。新人の売り子は声を出すのみ。最初の10分で新人が1杯売っている間に、トップの売り子は10杯売っていました。

次も買ってもらうリピーターは、楽天の大ファン。必ずまた球場に応援しにきます。いつ来るのか、どのあたりに座るのかをしっかりと聴いておくんです。そうすると次の売上につながるというわけです。顧客との関係を一回きりにしない、水商売と同じようなことをしっかりとここでもやっているのです。とても大切ですよね。

球場を歩いて、顔見知りがいれば、すかさず声がけをする。彼らも毎回、同じ売り子がチャーミングな笑顔で近づいてくるわけですから、また次もくるだろうと思って、他の売り子から買いません。

こうやってしっかりと自分のファンを作り、リピーターから着実に売上を伸ばしていく営業努力は感動モノです。

タイミングもとても大事です。リピーターの方は、球場の雰囲気が好きなので、試合開始前に、かなりゆとりをもって入られます。なので、そのくつろいだタイミングでいかに声をかけていくのか、非常にマッチしているわけです。しかし新規の来場者は、ギリギリにきたり、余裕をもってきても、落ち着かないので声がけをするタイミングが非常に難しいわけです。なので断られる確率がぐんと高くなるわけです。

 

まとめ:「リピーターとタイミング」で最高の効率で売上を上げる!

 

 

 

ふたつめ:「新規団体客」への対応はベストポジションを常に陣取る

ひとりずつ新規の来場者をこなすことは、一定の確率で成果があがるものです。しかしトップセールスの売り子はそんなことはしません。最も効率的なのは、カップルや家族連れよりも、団体で来られているお客さんなのです。

理由は、シンプルで、ワイワイガヤガヤにはビールが必須だからです。テレビでは、ひとつのオーダーで18杯頼まれるわけです。かなり効率的です。

しかし新人もそれは同じことを考えているわけです。なので、新人は新規団体客が入場したと見るや、すぐさま落ち着くまもなく声がけをしてしまうわけです。これでは、まだ荷物やわくわく楽しもうとお話をしていたり、席順を決めているのにKYになってしまうわけです。もちろん断られるわけです。

トップセールスの売り子は、経験も豊富であるため、ここで「耐える」ということが出来ます。しかし単純に「耐える」ということだけでは、他の売り子にタイミングを持って行かれます。従って、彼らが落ち着くまで声がけを向こうからしてもらうちょうどよい距離感に常にいるわけです。ベスト・ポジショニング。

自分から声がけをするわけでなく、向こうから声がけをしてもらうために、常に目線を団体客に送りながら、嫌らしくなく空気のような存在で、そして彼らが落ち着いたら一気に姿を現す…まさにトップセールスの製薬企業MRさんと同じ動きをしておりました。MRも空気のような営業マンが最も医師との関係性を構築するのだと聴いたことがあります。

そして極めつけは、当然団体客のワイワイしたい気持ちをくすぐり、おじさま方とハイタッチやら乾杯の音頭まで。笑

 

まとめ:最高の距離感を意識した「ベスト・ポジショニング」で一気に刈り取る!

 

 

 

みっつめ:ホワイトスペースにも繰り返し訪問する

他の売り子が行かないエリアへ繰り返し行くのは、もちろん良いですよね。でも他の売り子が行かないってというスペースは、球場にあるのでしょうか?

実は、球場の上段の方が、階段を登ったりするのが大変ということで、中々繰り返し行くことが体力的にきついようなのです。そういったホワイトスペースがいかに大切なのかがこのトップセールスの売り子は理解しています。

来場者の心理もよくわかっています。売り子が行きたくないスペースは、来場者もビールを買うためにわざわざ下まで降りて、また上がるということがしたくないわけです。

だからこそ「繰り返し」訪問するわけです。比較的自分でビールを買ってきてしまう下段でウロウロ新規客を探すよりも、もともと行きたくない心理をもつ上段客を集中的に訪問したほうがよいわけです。

 

まとめ:ホワイトスペースに行ける体力を温存しておく

 

 

 

最後に:何より来場者と一体になることを最優先する

トップセールスの売り子と新人の売り子の大きな違いは、結局のところ『球場に来ているお客さんの目線でベストなタイミングで”そば”にいる』ということに尽きます。この”そば”というのは、単純に売るという行為だけではありません。

ホームランを打った時、逆転ランの時など、球場全体が盛り上がるときに、来場者のファンの方々と一緒に「その時」と「その場」を楽しめるのか、盛り上がれるのか、過ごせるのかということになります。

新人売り子は、なぜかホームラン打って、盛り上がっているのに「ビールはいかがですか〜?」って聴いてしまうわけです。

トップセールスの売り子は、ここぞとばかりに、ファンと一緒に「やったー〜!いえーい!」とハイタッチを繰り返し、しまいには階段のファンの方の横に座ってしまうわけです。そうやったファンのひととの交流を深め、リピーターにもつながっていくわけです。

ファンが何をもとめ、何を喜び、球場に来ているのか、そのサポートをさせてもらう…そういうスタンスが、トップセールスの売り子から醸しだされていました。

 

どんな仕事でもトップになるためには、他のひとと何かが「違う」ことを工夫して、経験して、挑戦して、修正してを繰り返しているわけです。ビールの売り子から学べることは本当に多い番組でした。

 

今週もわくわくして仕事やりましょう〜!

ciao!!!