病院経営を知りたいなら、まずは取り囲む環境を見てみましょう
おはようございます!
毎週土曜日は、楽しい診療の日です。具合の悪くなっていないかいつもどきどきしながら患者さんとお話する時間がなんとも心地よいのです。
さて今日は昨日に引き続き、病院経営のことちょこっとお話します。本日のテーマは、「病院を取り囲む環境の変化」についてです。これもKBSで公演した資料です。
病院経営知りたいなら、取り囲む環境変化を見ましょう
昨日は、病院経営3つの特徴についてお話しましたが、今日はそもそも医療ってどんな過去があったの?んで、今後どうなっていくの?というお話です。
私が勝手に考える医療の過去から考えるこの5〜10年の医療はこの3つがポイントと思っています。
1.質と効率性の向上
2.連携と技術の向上
3.地域内ポジションの明確化
全然MECEになっていませんが、お許しを。
過去20年間の病院を取り囲む環境の変化:病床数や患者数
これ調べてみると面白いんですよね。やっぱりという認識ですけどね。
病院の施設数と病床数って減少してクリニックが増えているところに病院に通院する外来患者数って80万人減って、入院している患者数も13万減っているんです。でも新規入院患者数はこの20年間で1万人くらい増えているんです!
ここから何が言えるって…簡単で「病院として入院機能を最大化して、入退院を早めてきた」ことなんです。そのためには、入院中のムダをなくすことなんです。
そんな中、わたしが最も病院経営でやりたかったこと…それは業務改善なんです。医療者って「疲れたぁ〜」っていつも疲弊しているんです。すぐに院長や政策のせいにしたがるんです。それはダメね。
1番やらないといけないことってどうやったら残業しないように業務効率を上げるのか、どうやってムダをなくせるのかしかないんです!
今後、病院経営で求められてくるものってこういうことだと思っています。というよりこれが1番大切。なんだかんだ。
わたしがいつも羨ましく見ているシアトルの病院。バージニアメイソンメディカルセンター。たった300床にも関わらずシアトルでの存在感はしっかりと見せて、全米トップ100に必ず入る病院です。
トヨタ生産様式を導入して、KAIZENを繰り返すんです。それはそれは、びびりますよ!
もし院長だったら、こんなことやってたなぁ。笑
過去20年間の病院を取り囲む環境の変化:技術革新とスキマの役割
1960年代の血液透析の機械ってこんなものだったの知ってましたか?
ドラム缶みたいなところに血液をろ過するフィルターがあって、これじゃあ血圧の変動ハンパないんだろうなと思いながら、徐々に最新のものになっているんですね。医療機器の技術って本当に凄い。
同時に、普及して一般化すれば、診られる透析患者さんも増えるし、適応をどんどん広げていって研究するとあっ良くなるじゃんって市場作って。一方で、腎移植の方が圧倒的に5年生存率が高いにもかかわらず、それはすすまない中で…31万人の透析患者yがいるんですよ、日本には。
これ誰が見るのって!?
最初は、腎臓内科の医師だったんでしょうけど、つきっきりでこんなにみれませんよね。だから徐々に技術を移転して、看護師だったり、臨床工学技士という職種を新しく作ったんです。スキマを埋めるために。
そうなんです。医療技術って高度化して、その後普及していくと必ず「スキマ」が生まれるんです。そのスキマを埋めるために新しい役割を作らないといけません。
最近で言えば、「医師事務」、「特定看護師」なんかはそうですよね!
過去20年間の病院を取り囲む環境の変化:地域内でのプレゼンスを明確化
これって昔だったら、ある町でクリックが病床を大きくして、夢膨らませて総合病院にして、医局との関係を構築して、医師を派遣してもらう…そんなことをずっとやってきたわけです。
でももうそんな時代じゃないんです。都市部は、病院間競争。地方は、医療者確保。これが現状なんです。その中で、あなたの病院は、地域の中でどんな価値を提供しますか?って問われているんです。
そして病院を大きくすることでより優秀なひとが集まってくるわけです。そのためには、垂直方向に事業を大きくしますか?それとも地域外に出てみますか?何を捨てますか?
それこそが過去の病院を取り囲む環境を知って、今後20年に繋げる病院経営戦略だと思います。
わたしは個人的に、規模を拡大してこそ夢に少しでも近づけることができる。それが慢性期や介護領域であってもと思っています。って今の会社がwww
いやぁ〜土曜日からカタイお話で失礼しました。
それでは充実した1日お過ごしください〜!
ちなみにこれ以外にもスライドがいっぱいあるのですが、欲しい人は言ってくださいね。感想つきで。笑
ciao!!!