金縛り体験とは??
金縛りの状態とは?
今日は、「金縛り」のお話です。
わたしは金縛りを経験ありませんので、どんなものかイメージでしかありません。
最近患者さんと親御さんから金縛りについて質問されたので、みなさんもちょっとだけ知っておくとよいことを共有します!
金縛りとは、以下のような状態のことを言います。
- 動けない
- 喋れない
- 極度の不安状態
- 誰かの気配
- 胸の上の圧迫感
- 幻覚、視力、聴力、触覚
どのくらい経験するのか?
ある調査によれば、
男性で37.7%、女性で51.4%
初めて体験した年齢は、
男性17歳、女性15歳
ということで、やはり高校生が多いようです。
原因はなに?
話をしているのに急に寝てしまうのです。
普通の人が寝るとき、入眠(寝入り)は、必ずノンレム睡眠から入り、続けてレム睡眠の順番となります。ノンレム睡眠は深い眠りのことです。レム睡眠は、夢を見る浅いものになります。
夢を見るレム睡眠は、必ず深〜い眠りに落ちるノンレム睡眠のあとにくるのです。
しかしナルコレプシー患者は特別にこのレム睡眠から始まるため、入眠時にいろいろなことが起こるようです。
そのひとつが金縛り症状なのです。
つまり金縛りは、ノンレム睡眠からレム睡眠になる時に発生しやすいと今は考えられています。
普通の人で金縛り体験があるのは、必ず寝てから数時間経ってからなのです。通常はノンレム睡眠→レム睡眠→ノンレム睡眠・・・の順序なので。
仮に23時に寝たとすれば、2時間後になレム睡眠状態、すなわち夜中の1時くらいに金縛り体験が発生しやすいということはこういう理由のようです。
高いストレスがかかることで、中途覚醒の回数が増えることで、発生しやすくなります。
高校生のときは、受験やら異性の問題など多くのストレスがかかる時期です。
高校生のときに発生しやすいのはこのような理由なのかもしれません。
治す必要はあるのか?
わたしが患者さんから質問されたときに、情報として共有するのはこのようなことです。
高校生へこのことを伝えると、なんだそんなものなのね、というくらいあっさりしている。
また母親が心配で連れてきたということも多いです。
実際にやることとすれば、昼夜逆転、夜型生活を戻すことと時間が経てば受験や試験といったストレスもなくなるので、様子をみるだけで大丈夫ですと伝えています。
ただしナルコレプシーは専門家の治療が必要になりますので、専門家へ行って下さい。
最後に
金縛りは昔からあったことです。
金縛りは、霊が関係していると言われたり、怖がられていましたが、なんてことはない、ストレス下におかれた状態でレム睡眠→ノンレム睡眠のときに発生するのです。
いつの時代も高校生は、別次元のストレス感じているのだという視点で接するとより理解できるかもしれません。
今日も診療わくわくやっていきます!
空も雲ひとつなく、スッキリとした土曜日、大切に過ごされてください!